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スマホ全盛時代に考える

BERC常務理事 中村暢彦

 スマホ、大流行りである。通勤電車を見渡しても、7人掛けの座席のうちのたいてい5人はスマホをいじっている。残りはこっくりこっくりと居眠りである。新聞を広げるもの、文庫本を読むものはトンと見かけなくなった。ガラケー時代は女性がせっせとメールを打つのに忙しかったようだが、スマホになって画面とにらめっこしている男性が目立つ。ニュースを検索しているもの、ゲームにいそしむもの・・・まあ個人の勝手なのでご自由に。

 ただ、歩きながらのスマホ操作だけは理解ができない。なぜ普通に歩いている我々が彼ら、彼女らを避けなければならないのだ。たまにはわざとぶつかってやろうかという気持ちも生じる。中には階段を下りながらという人も見かける。車の危険運転と何ら変わるところはない。ステップを踏み外してその人一人で転ぶならまだしも、周りを道連れにしないでほしいとつくづく願うのである。上りならば「ながらスマホ人」の後ろにつかなければ良いのだが、下りは後ろが「ながらスマホ人」どうかわからないので厄介だ。振り向いたりしたらこちらの足元の方がおぼつかない。階段をしっかり見て早く下りてしまおう。

 ガラケーの時代からだが、受信したメールに素早く反応しないと友達を失うことになるらしく、携帯メーカーは女子高生らが風呂場にも持ち込めるようにと、防水機能をいち早く付加した。いまはラインでのやりとりになるようだが、先日テレビのニュース番組を見ていたら、文章の末尾に?がないだけでキレる話の紹介があった。誕生日にグループからもらったぬいぐるみの写真を添付し、そのグループの一員に「これ可愛くない?」とするところを?をつけ忘れ、友人関係が瓦解したということだ。言葉なら語尾が上がる今の若い子の喋り方で間違えようがないのだろうが。また、そんなことで壊れるとは・・・、ライン友達って所詮そんなものなのかもしれない。

 今から40年ほど前、友人(異性も含めて)の家に電話をかけるのは、夜9時までにしていた記憶がある。夜9時を過ぎた電話は緊急連絡のみという暗黙のルールが世の中にあったように思う。黒電話のジリジリジリ・・・という大きな音が他の家族を悩ませてしまうということがその裏にはあるのだろうが。その点、個人所有のスマホは便利になったものだ。お互いが良ければ、夜中でもメール、ラインし放題である。しかしちょっと考えてみたい。自分が忙しいと感じている企業戦士諸君、BYOD(Bring Your Own Device)ということで個人所有のスマホやパソコンから、あるいは会社から貸与されたそれらを用い、同じように四六時中メールを打っていないだろうか?後回しにすると忘れてしまうからという理由もあるかもしれないが、仮に上司がそうすれば、部下は同じタイミングでメールをチェックし、場合によっては返信を行うことになる。「お互いが良ければ」構わないだろうが、上下関係だけに拠ってはいないだろうか。米国には「7 to 7 rule」というルールがあるということをどこかで聞いた。仕事の関係のメール発信は午前7時から午後7時までにすること。ただ個人がメールを検索するだけであれば、それはその時間外でも構わないということらしい。お互いを気遣ったルールである。忙しいのはわかるが、ワークライフバランスの重要性が叫ばれている今日、もう少し余裕を持つことも必要ではないだろうか。

以上


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